ハゼ釣りをしていて聴かれることが多い質問があります。
「食べても大丈夫なんですか?」
というもの。
ハゼは魚屋に並ぶことがない魚です。
高級食材として取引され、銀座の料亭や寿司屋では、高級天ぷらタネとなるようです。
1匹1,000円近くすることもあるようです。
でも、「食べて大丈夫?」なんて言われてしまうこともあるわけで。
リサーチしてみました。
私の場合、基本的にはあまり持って帰りませんが、月に一回くらいは持って帰って食べます!
江戸前ハゼは臭い?
「東京の水路・運河・河川で釣った江戸前ハゼは臭いから食べない」
という意見もあります。
ところが、「江戸前ハゼこそが一番美味しい!」
という意見もあります。
https://www.tfm.co.jp/garage/guest.php?id=183&no=3
https://tabelog.com/tokyo/A1314/A131402/13013989/dtlrvwlst/B399852221/
「月島あたりのハゼが一番美味しい」という話もよく聞きます。
東京湾奥で釣れた魚全般に言われることが「湾奥臭・・・」です。
- ケミカル臭
- 石鹸の匂い
- ドブ川の匂い
魚には罪がないのに散々な言われようです・・・
特に河川で釣れたシーバス(スズキ)はよく言われますね。
この「湾奥臭・・・」の正体はゲオスミン臭です。
参考記事
https://gigazine.net/news/20180730-rain-soil-smell/
この匂いに、人間が強く反応すると言われます。
臭いの大半は皮目の脂、内臓周辺です。
意外かもしれませんが、ゲオスミン臭はよく加熱すれば匂いが緩和されるかと思いきや、匂いが増幅します。
刺身などの生食の方がまだ臭わないです。
まあ、生で食べるのはあれですが・・・
生で食べるなら塩水締めが良いでしょうね。
一度でもこの「湾奥臭(ゲオスミン臭)」を味わった方は、なかなかトラウマになります。
同じような場所でつれたハゼも「湾奥臭(ゲオスミン臭)」するのでは?と思い、
江戸前ハゼ=臭い
となってしまってると思われます。
上記の塩水締めの動画をみてもらえればわかりますが、魚の匂いというのは、下処理に依存します。
きちんと下処理して適切に捌けば、「湾奥臭(ゲオスミン臭)」もなく美味しくいただけるということになります。
そもそも、水質が悪い場所というのはハゼやシーバスも嫌がります。
台風や大雨の後で、水質が悪化するとハゼもシーバスも全然釣れなくなったりしますよね。
特にハゼは基本的に一年で死ぬ魚です。
「湾奥臭(ゲオスミン臭)」はハゼに関しては、なさそうな感じがします。
どうしても気になる方は、唐揚げサイズの10cm以下から試してみてはいかがでしょうか?
ダイオキシン問題
ハゼが臭いという話からは少し逸れます。
江東区は、こんな調査を行なっています。
http://pub.city-koto.cms8341.jp/260404/fukushi/ese/shokuhin/documents/97.pdf
江東区内の運河・水路・河川でのハゼのダイオキシン汚染度調査ですね。
- ハゼの頭と内蔵を食べない
- 大量に食べない
- 妊婦や小児は控える
となっています。
これを読むとびっくりしたかもしれませんね。
基本的に日本沿岸全ての湾などは普通に汚染されていると思って良いかもしれません。
参考記事
https://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/syoku-anzen/dioxin/sessyu04/02.html
http://eritokyo.jp/independent/dioxin/fish/naiwan/syoutyou1.html
「湾奥臭(ゲオスミン臭)」がないので汚染されていない、「湾奥臭(ゲオスミン臭)」がするから汚染されているという単純な話でもないのです。
野菜を食べることに比べると、どうしても肉や魚を食べるのはリスクがあります。
ハゼが臭いという話からは逸れてしまいますが、ダイオキシン汚染については知っておいた方がいいでしょう。
この資料によると、小さいハゼほどダイオキシン汚染リスクは下がります。
どうしても気になる方は
- ハゼを持って帰らない
- 小さいハゼだけ持って帰る
という方が良いかもしれません。
川崎 浩司
最新記事 by 川崎 浩司 (全て見る)
- 冬場の江戸前落ちハゼ釣りについて - 2020年12月3日
- 「江戸川放水路」マルヤ遊船のボートハゼ 釣りで、ワカサギ竿を使った感想 - 2020年11月10日
- 整骨院を8年続けていられた理由 - 2020年10月20日